シェルの株価が史上最高値を記録、化学事業の継続的な赤字が懸念材料に

robot
概要作成中

経済観察網 2026年2月11日現在、シェル(SHEL.N)の株価は80.23ドルで史上最高値を記録し、年初から9.19%上昇しています。同社の株価パフォーマンスは、化学事業の継続的な赤字と乖離しており、この状況が今後も続くかどうかは以下の要因を総合的に評価する必要があります。

企業の基本的な状況

連続赤字:化学事業は4年連続で年間赤字を計上しており、2025年通年の調整後赤字は11億2千万ドルに達し、第四四半期だけでも5億8,900万ドルの赤字となっています。

利益率の低迷:2025年の世界の化学事業の平均利益率は1トンあたり148ドルで、前年同期比で4ドル低下し、四半期ごとにさらに140ドル/トンに下落しています。

資産の見直し開始:同社はシンガポールの赤字資産を売却し、米国モナカ工場などの高コスト装置について逐次評価を進めており、閉鎖や売却の可能性があります。

株価変動の背景

戦略の重点移行:同社は液化天然ガス(LNG)と低炭素エネルギーの開発を優先し、2030年までに資本支出の10%を低炭素事業に振り向け、株主還元を運用キャッシュフローの40~50%に引き上げる計画です。

財務の堅牢性:2025年第3四半期のフリーキャッシュフローは100億ドルに達し、配当利回り3.60%や株式買い戻し計画を支えています。

市場の楽観的な見通し:機関投資家はLNG需要の増加やコスト削減(合計50~70億ドルのコスト削減目標)に期待を寄せており、これが化学事業のネガティブな影響を一部相殺しています。

最近の企業状況

化学事業の残存問題:ヨーロッパの装置は高エネルギーコストと炭素税の圧力に直面しており、売却が遅れるとキャッシュフローの継続的な消耗につながる可能性があります(2025年の化学装置の稼働率は76%にとどまっています)。

財務圧力:化学事業は「フリーキャッシュフローがほぼバランスする」状態を実現する必要があり、長期的に利益率が低迷すれば、再編コストが全体の利益を圧迫する可能性があります。

評価リスク:現在の株価収益率(TTM)は13.37倍であり、化学事業の赤字拡大や売却による一時的な減損が発生すると、評価の上昇余地が制約される恐れがあります。

今後の展望

シェルの株価が史上最高値を記録した背景には、エネルギー事業の堅調と戦略的な転換期待がある一方、化学事業の赤字は潜在的な重荷となっています。短期的には2026年の化学事業の再編(装置の閉鎖計画やコスト削減の効果など)に注目し、長期的にはLNG事業の成長が化学事業の縮小を完全に相殺できるかどうかが鍵となります。投資家は今後の決算や経営陣による化学資産の処分計画の具体的なスケジュールを注視すべきです。

以上の内容は公開資料に基づいて整理したものであり、投資の勧誘を意図したものではありません。

原文表示
このページには第三者のコンテンツが含まれている場合があり、情報提供のみを目的としております(表明・保証をするものではありません)。Gateによる見解の支持や、金融・専門的な助言とみなされるべきものではありません。詳細については免責事項をご覧ください。
  • 報酬
  • コメント
  • リポスト
  • 共有
コメント
0/400
コメントなし
  • ピン