年末が近づく中、ビットコインは依然として$87k付近で上下に揺れ動き、市場には奇妙な雰囲気が漂っている——一方はほとんど窒息しそうな恐怖、もう一方は大手機関が静かに買い増しを続けている。

まず市場の現状を見てみよう。BTCは今年の高値$126kから30%下落し、最近は$85k-90kのレンジで揺れ動き、取引量は明らかに縮小している。クリスマス前後の主要取引所の流動性は非常に薄く、ある取引所のBTC/USDペアは一時$24kまで急落した（すぐに回復したので慌てる必要はない）、これが典型的な深度不足の状態だ。

しかし、ここで面白い逆転現象が見られる。データによると、11月中旬から12月中旬にかけて、MicroStrategyを筆頭とするデジタル資産信託は一気に42,000BTCを吸収し、現在の保有量はすでに109万BTCに達している。これは2025年最大規模の月次買い増しの一つだ。言い換えれば——個人投資家が損切りしている間に、賢明な資金は買い増しを続けている。

次に感情面を見てみよう。暗号市場の恐怖・貪欲指数は現在20に下落し、極度の恐怖状態にある。2025年を通じて、極度の恐怖の日数は30%以上に達している。しかし、歴史的な経験から言えば、極度の恐怖はむしろ仕込みの好機——それはすべての非合理的な恐怖が解放される瞬間だからだ。

テクニカル面では、BTCが$70k-80kの範囲に留まる期間はこれまで非常に短く（記録は28日間のみ）、これは現在のサポートが薄弱であることを示している。短期的には、$80k以下で本格的な底打ちポイントを見つける必要があるかもしれないが、$85k-87kの範囲は依然として強いエリアであり、この位置を何度もテストしている機関はまだ存在している。

年末の流動性の分散も顕著だ。金、銀、銅などのコモディティは記録的な高値を更新しており、一部資金を吸収している。ただし、米連邦準備制度理事会（FRB）が流動性を注入するとの期待も高まっており、これはリスク資産全般にとって追い風だ。

2025年は「隠れた弱気相場」と言う人もいるが、より長期のサイクルで見ると、半減期の影響と規制環境の改善が重なることで、2026年は一旦調整した後に反発する展開になる可能性が高い。年末の薄い流動性と長期保有者の分散圧力は、根本的には底打ちを図る動きだ。

個人的にはこの期間、ポジションは控えめにしているが、$87k付近で少しだけロングポジションを追加し、ストップロスは$85kに設定した。目標はまず$92k-95kの年越し相場が形成できるかどうかだ。誰かが極度の恐怖に陥っているときこそ、最も状況を冷静に見極める必要がある。