最近、興味深い現象が観察されました。伝統的な金融機関が暗号インフラに対する態度を変えています。以前は主に様子見や象徴的な参加にとどまっていましたが、今では本格的に資金を投入し始めています。

例えば、Injectiveというパブリックチェーンですが、その動きは確かに大きいです。ナスダック上場企業のPineapple Financialが、デジタル資産リザーブの構築のために1億米ドルを直接投入し、主な構成はINJトークンで、さらに継続的に追加投資を行っています。さらに重要なのは、INJが米国でETF商品をローンチしようとしていることです——これはどんなプロジェクトでも簡単に得られる入場券ではなく、規制当局からの一定の認可があることを意味します。

なぜこのチェーンなのか？私はそのポジショニングに理由があると考えています。Injectiveは最初から大規模かつ汎用的なパブリックチェーンを目指していたのではなく、金融領域に特化してきました。チェーン上にオーダーブックマッチング、価格フィードオラクル、合成資産などのモジュールが直接統合されており、金融ビジネスを行うチームにとっては、これらがすぐに使えるインフラとなっており、わざわざ自分たちで再構築する必要がありません。

伝統的な金融プレイヤーが参入する際に最も重視するのは何でしょうか？流動性の深さ、価格発見メカニズム、リスク管理のしやすさです。Injectiveはこれらの点にしっかり取り組んでいます：オンチェーンマッチングで実行の透明性を確保し、低遅延アーキテクチャで高頻度戦略をサポートし、複数資産プールでポートフォリオ構築の幅も広げています。

Pineapple Financialの事例は、その本質をよく表しています——長期にわたるデューデリジェンスや小額での試験運用を経ず、いきなり大規模な投資を行っています。この背景には、技術の成熟度とコンプライアンスフレームワークがすでに機関投資家の参入基準に達している可能性が示唆されています。

このケースから分かるのは、機関資金の参入ルートがより明確になってきているということです。彼らはコンセプトだけの投機的なプロジェクトには手を出さず、しっかりとしたインフラ、明確なコンプライアンスの道筋、実ビジネスを支えられる対象を選んでいます。